Google Book検索 日本語版 [Google考察]
第11回 Google Book検索 日本語版
Google Book検索 日本語版に、慶應義塾図書館パートナーとして加わりました。
現時点で、Googleブック検索の対象となるのは、著作権の保護期間が切れた古い蔵書ということで、同図書館が収蔵する書籍のうち、著作権の保護期間が切れた約12万冊をデジタル化しようというもの。
本のページめくりまで自動化したスキャンマシンで、1ページずつスキャンしてデジタル化し、Google検索で全部読めるようにしようというもの。
検索は、OCRでデジタル文字列化して行う模様。
まだ始まったばかりなんで、現在の収録点数はわずかだけど、ユーザーインターフェースと表示の速さや、次のページを読む時のスマートさと反応の速さには驚かされるばかりで。
そして、さすがGoogleと思わせるのが、Googleブック検索って死蔵図書の復活と再生を意味してて、企業としての社会貢献でもあるということ。
著作権の保護期間が切れたような古い蔵書は、読みたくても手に入りづらいし、人々の目に触れなくなっていくから、その本の存在自体も、少しずつ忘れ去られていってしまうと。
それをこの「Googleブック検索」のコンセプトによって、救い上げようと。
死蔵になっちゃってる膨大な書物が、こんなふうに日の目を見ることは、ある意味「人類全体に対する文化的貢献」ではないのかと。
自分がそゆ本の存在を知らなくても、Googleの縦横無尽な全文検索で、思いがけない本に出合える。...読むことができる。
民間のひとつの企業が、費用の全額を負担して、こういう埋もれていた人類全体の資産を掘り起こし、なおかつそれを無償で提供するという。
それは企業としての社会貢献そのものだし、そのような観点で、慶應義塾図書館も協力することにしたのでしょう。
全人類の総書籍数はおそらく1億冊で、そのわずか15%が流通しているだけらしく、残りの85%は絶版か、個別のどこかの図書館にしか存在しないから、それらの本は見つけようがないし、どこにあるかのかもわからないと。
この埋もれちゃってる、せっかくの人類の英知をすべての人に提供しようと。
Googleの経営理念は「人類の英知すべてを検索可能にする」ことだと。
そういう意味では、最初に紙の本で読んだとしても一度読み終わった後、あやふやな記憶で、「あそこをもう1回読みたい」っていう時は、適当なキーワードで検索できる「Googleブック検索」はとっても便利だなァと。
社会貢献もしながら、Googleサイトへの訪問者数を伸ばし、さらに広告売上を伸ばしていくという。
儲かりすぎちゃった資金を社会に還元して、その再投資で、また儲かっちゃうという強力な正のスパイラル...完璧です。
さすがGoogle。ビジネスとはこうあるべきと感じさせられます。
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