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『Nスペ マネー・ワールド 第3集』の感想 [Essey]

『NHKスペシャル マネー・ワールド 資本主義の未来
 第3集 巨大格差 その果てに』について

 番組を観ながら、「自分になりに気づいたこと」をまとめてみました。

 すでに観終わった方向けの思い切り踏み込んだ内容なので、まだ観ていない方はご注意ください。

*「もう観た方を対象に」ということで、番組自体の内容は省略します。

*あくまで個人的な「気づき」ですので、番組内では語られていないこと、番組での解釈とは違う場合があります。

*そして、ここに書いたことが、自分と違うからって反論しないでくださいね(笑)
(人それぞれ受け取り方がありますし、何も「人と同じ考えにしなければいけない」わけではないですので(笑))

<1>
 シアトルの決済代行会社『グラビティ・ペイメンツ』のダン・プライスCEOは、全社員の最低年収を7万ドル(約830万円)に引き上げた。

 それまでの全社員の平均年収は、4万8000ドル(約576万円)であり、自分の報酬は、自ら、それまでの10分の1以下にあたる「社員と同じ」7万ドルまで引き下げた。

 この判断のベースとなったのは、「人は、年収が7万5000ドルに達するまで、収入の増加に比例して、幸福度も増加していくが、7万5000ドルを超えると、幸福度は上がらない」という、ダニエル・カーネマン氏(2002年ノーベル経済学賞受賞)とアンガス・ディートン氏(2015年ノーベル経済学賞受賞)が共同執筆した論文による。

 「国家」が不要となる今、人々は「より優れた経営者のもとに集まる」ようになっていくだろう。

 国家よりも、優れた統治能力のある企業が「国家を超えていく時代」の始まり。

<2>
 「富の格差」をなくそうとした「社会主義・共産主義」は、結局は「各自の努力の差を生まない社会」と同義になり、人々からやる気を失わせ、崩壊した。

 金融資本主義は「実体経済を独占した者たち」がさらに「仮想経済」で(実体を超えて)巨額を手中にし、巨大化し過ぎた「巨大資本所有者たち」が自分たちに有利になる社会への変更を求め、「再選だけが目的の政治家たち」を動かし、巨大資本のための優遇体制が構築されていった。

 「古き良き時代」においては、国家の力が企業よりも強かったので、巨大資本に対する応分の税負担が行われ、低所得者への所得再配分によって、中流階層が増加し、経済活動に活力が生まれていた。

 今や、国家と企業の力が逆転し、現在の政治体制では、今後も「富の格差」は拡大し続け、人々からやる気を失わせ(「働くだけ無駄」という諦め、真面目に働いても稼げないワーキングプア状態)、崩壊していくほかはない。

 もはや、遅かれ早かれ、国家に見切りをつけ、新時代の「企業統治体制」に向かわざるを得ない時代となった。

<3>
 「共有型経済(シェアリングエコノミー)」の中に、完全にお互いに「無償で貸し合う」形態も登場してきた。

 オランダのアムステルダムでは、日用品を無料で貸し合うコミュニティが形成され、経済活動規模は、10億ユーロ相当になっている。

 このようなコミュニティの形成は、一見、良さそうに見えるが(表層的には理想的なようにも思えるが)、これまでの歴史のとおり、同じく、結局は「まったく富の移転を伴わない」ので、(無償でいくらでも借りられるのに、一体何のために努力する必要があるのかという根源的な)人々からやる気を失わせ、遅かれ早かれ、崩壊するほかないだろう。

 よって、シェアリングエコノミーには、相応の「対価」が伴う必要がある。

<まとめ>

 この番組を観ていてわかったこと、「新たな気づきを得られた」こと ↓

『これからの時代は、今まで存在すらしていなかった、人類にとってのまったく新しい社会「企業統治(無国家)資本主義の時代」へ変革されていくだろう。』
by Virai

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